ひねもす通信Ⅱ

季樹歳彩(きぎさいさい)も見てね

金峰山

3月11日、廻り目平から金峰山に向かいます。昼からの登山。でも今日は登るだけ。上で1泊の予定です。雪の林道を行きます。よく踏まれたトレース。沢は水量が減り、露岩の上の雪饅頭がつながって、水面を隠してしまいそうです。林道から登山道へ。沢沿いから尾根へ。思いのほか時間がかかります。トレースが消えています。下界は雨でも山は雪。風もあったのでしょう。雪の下のトレースを探すように登ります。外れると雪に沈みます。罰ゲームつきの雪の斜面。1泊の装備ですが、楽しむ余裕はなくなりつつあります。やっとの思いで樹林帯を抜け、山小屋に辿り着きます。冬季小屋に荷物を置いて山頂に向かいます…

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標高2599m。金峰山の山頂。この高さにしては寒さが厳しくありません。気温が上がって霞んでいます。小川山、瑞牆山。近くの山も霞んでいます。その奥に八ヶ岳。富士山や南アルプスを辛うじて見つけます。やがて日の入り。辺りの雪を染めて、やがて暮れて行きます…

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金峰山の山頂と、その近くに積み上げられたような五丈岩。暮れなずむ山を撮影して、冬季小屋に戻ります…

翌朝、満天の星空を見て山頂へ。少し早過ぎました。冷え込みは厳しくないものの、じっとしてると凍えてきます…

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星が消え、空が白み、やがて日の出。昨日以上に朝から霞んでいます。穏やかな春の日。撮影を楽しんでから、冬季小屋に戻り、そして山を下ります…

2008年の撮影です。山の上は冬と変わらなくても、天気は春の様相。目まぐるしく変化します。安定した短い晴れを狙って金峰山に行ってきました。奥秩父連峰東端の百名山。キンプサンと覚えましたが、それは山梨県側の呼び名。長野県側ではキンポウサン。蔵王権現を祀った金峰山は各地にあって、呼び名はほかにキンプセンなどがあるようです…