ひねもす通信Ⅱ

季樹歳彩(きぎさいさい)も見てね

大滝根山

翌2月26日、二本松から東へ…

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通り道なので寄ってみた合戦場の桜。やっぱり桜は花がないと…

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次は杉沢の大杉。これは立派…

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推定樹齢1000年、幹周り12m、樹高50m…

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そして大滝根山へ。この年は積雪も多く、目印を探しながら登る…

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上の方は樹氷。青空に映える…

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夏道は追えず、左の尾根から高みを目指す…

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樹林はやがて潅木帯へ…

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標高1192m、阿武隈山地の最高峰。三百名山自衛隊のレーダー基地…

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彼方には太平洋。道標は無視、自分の踏み跡を辿って下山。その方が無難…

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車に戻って南下。沢尻の大ヒノキを見ます…

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推定樹齢800年、幹周り10m、樹高29m…

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夏井駅近くには諏訪神社の翁杉・媼杉…

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推定樹齢1100年、幹周り9.2m、樹高48.5m…

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巨木じゃないけど、…キャラボク?

2005年の撮影です。この時の『ひねもす通信』をそのまま紹介します。

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この時は大きく1枚だけの写真。複数載せることがむしろ多いです。A4版に印刷して紙媒体として作っています。このままではちょっと読みにくいので、そのまま写してみます…

 対向車が来たらどうしよう。細い道に凍りついた轍が一台分しかありません。’05. 2.26. 大滝根山山麓を長くうねうねと続く道を車で行きます。緊張しながら運転を続けてやっと阿武隈高原ホテルの看板を見つけました。ホテルが大滝根山の登山口です。左折してまっすぐ登って行きます。除雪されていない道です。間もなく除雪をしている車両に出会います。その奥がホテルのようです。小型の除雪車に避けてもらって邪魔にならないように直進したのですが…。そこはもう深い雪で雪の海を泳ぐように進みました。これでは進退窮まりそうです。真直ぐバックで戻って除雪車の運転手に指示を仰いで車を止めます。運転手の人がとても親切でした。ホテルは冬季閉鎖のようです。

 準備をして山に向かいます。ツボ足で歩き始めたのですがすぐにスノーシューをつけます。まだくるぶしの上くらいまでしか沈みませんが、少しでも体力の消耗を避けた方が無難のようです。ホテルからわずかに林道があります。その先の樹林の中の山道に足を踏み入れます。

 大滝根山阿武隈山地の最高峰で標高1192m。太平洋側だし積雪は少なく登りやすいだろうと思ってやって来たのですが…。とんでもありません。あとで確認したことなのですが、今年は太平洋側でも例年になく積雪が多かったらしいのです。

 立ち止まっては道を探します。見つからなければ少し進んでまた探します。看板の支柱のようなものがあります。冬は外してあるのでしょう。そこまで行ってまた探します。

 谷筋です。歩きやすそうな場所を選んで進みます。右岸へ渡り左岸へ渡り返します。水の流れは見えません。踏み抜いて水没しないように慎重に渡ります。

 もう夏道は分かりません。傾斜も急になってきました。登山道を追うことは諦めて左手の尾根を詰めてみることにします。

 尾根の傾斜が緩くなってきたようです。気が付けば樹氷の林の中です。それはもうきれいで…。無心に写真を撮っていました。

 傾斜はさらに緩くなって尾根も判然としません。樹林も丈が低くなってきました。見通しも利きません。山頂は近いようです。より高い方へ進むだけです。

 唐突に樹林が切れて視界が広がります。少し進むと祠があってそこが山頂でした。樹氷の海です。自衛隊施設も樹氷で凍り付いています。遠く太平洋が見えます。眩しい光と冷たい風です。帰りは道標を無視して自分の踏み跡を辿ります。今日はその方が安全です。