新潟の巨木と角田山
翌5月19日は朝から雨。上越市から国道253号線を東に向かいます。少し内陸に入って行きます。
虫川の白山神社にある虫川の大杉。幹周り10.3m、推定樹齢1200年以上といいます。ここから少し山の方に入っていくと坊金(ぼうがね)の大杉があります。
樹高32m、幹周り8.5m、推定樹齢800年。雨も上がりました。
足元にはニョイスミレ。スギナと競って小さな花をたくさんつけています。
坊金の集落へ向かうとウワミズザクラが満開。桜らしくない花ですが、しっかり桜の仲間です。
坊金神社ではシャガが満開。北上して柿崎に向かいます。
途中見つけた天神大杉。樹高36m、幹回り6.5m、推定樹齢500年。金山でのひどい筋肉痛で石段を登りました。
足元の小さな花はウリクサか。色が鮮やか過ぎるようで、…似たような帰化植物があるのかもしれません。柿崎からは海沿いを行きます。
柏崎市の鵜川神社に寄ります。幹周り9.7m、推定樹齢1000年という鵜川神社の大ケヤキ。平安時代生まれの老木。樹齢500年の天神大杉は若々しく思えます。天気は回復して暑いほどです。海岸沿いを北上して宮川神社に寄ります。
ヤマハタザオ?
でもヤマハタザオにしては花が大きい…
アマドコロ
貴重な社叢があるのですが、目に付くのは別のもの。
キンポウゲという別名の方が聞こえはよさそうなのですが…
ヤマモミジでしょか。木を撮っても新緑の写真。何が貴重かはよく分からず…
さらに北上して見つけた花。ナデシコ科マンテマ属辺りの帰化植物でしょうか。しばらく走り続けて弥彦山の北の五ヶ浜というところまで来ました。職務質問を受けて雑談。花が目的で角田山に登る人がいると聞いて、急遽登ってみることにします。出迎えてくれたのは…
次に出会ったのはマムシグサの仲間の…
新緑の道をゆっくり登ります。
新緑のヤマモミジ
オオタチツボスミレ
スミレ
標高482mの山頂から佐渡島を眺めます。
日が傾いているのに、意外に登山者がいます。
淡く色づく陽射しを浴びて、同じ道を車に戻ります。
五ヶ浜へ行ってみると、日は佐渡島に沈んでしまいました。今日も車中泊。弥彦山へ向かいます。暮れなずむ弥彦スカイラインを見事な跳躍で横切るノウサギ。こんなに間近で野生のウサギを見るのは初めて。でも写真は撮れません。
青海黒姫山
翌5月18日、小谷から糸魚川に出て、青海(おうみ)黒姫山の登山口を探します。
途中で見つけたタニウツギ。
山道に入って長い距のナガハシスミレを見つけます。別名テングスミレ。
鬱蒼とした林の下生えのユズリハ。新緑がきれいです。
小さなサンショウの花も咲いています。
キクザキイチゲ。斜面が急になると雪も現れて、道が分からなくなります。
クジャクシダ。無理やり登って完全に道を失います。
そんな斜面でヤマシャクヤクのつぼみを見つけます。どうにもなりません。滑るようにして戻ります。道を確認して再チャレンジ。でも雨が降ってきました。昨日の金山での疲れもあって、今日は諦めることにします。
車を移動すると群生する花に出会います。
ヨーロッパ原産のノラニンジンでしょうか。
金山
翌5月17日、早朝から金山を目指します。
小谷(おたり)温泉を出発してすぐ、朝日を浴びる雨飾山を見ます。この先はまだ冬季閉鎖。しばらくアスファルトの車道を歩きます。
残雪。新緑。そしてまだ朝の斜光線。
まだ芽吹いたばかり。暖かい下界から季節は逆戻り。1時間ほどで登山口です。
登山道には雪。斜面の太いブナは雪の重みに身をくねらせ、その雪を支え続けて幾年月経つのでしょうか。斜面は傾斜を増し、雪は増えて道を隠します。アイゼンをつけて迷いながら登ります。
尾根に出て北アルプスを望みます。
夏道を見つけてもほとんど意味がありません。
随分登って東側も展望が開けます。
木々はまばらになっています。雨飾山が現れます。
そして、標高2197mの天狗原山に到着。雪も多くてかなりバテています。
さらに金山へ。標高2245m。足がヘロヘロです。
北西には海谷渓谷。雪に磨かれた険しい岩山。姫川河口。糸魚川。そして日本海が見えます。
標高1963mの雨飾山は、ここまで来ると見下ろすようになります。
北には鉾ヶ岳。標高1316m。以前登った山です。
ここは花がきれいだと教えられていたのですが、ちょっと早過ぎました。また来ましょう。何とか天狗原山まで戻れば、あとは長い下りです。苦労して登った斜面をグリセードで意外なほど楽に下ります。
途中、カタクリを撮ります。
アスファルトの車道まで来て、大の字になって休みます。
目を開けると飛び込んでくる新緑。
日は傾いて、北アルプスは霞んでいます。
朝とは違う雨飾山。
車を動かすと立派な滝が見えます。尾丸滝でしょうか。それにしても疲れました。あまり移動せず、近くで車中泊することにします。
聖高原と姫川源流
5月16日、自宅の長野県小諸市からゆっくり聖高原の樋知(ひじり)神社に向かいます。樹齢300年という杉並木の参道。社殿の奥には杉のご神木があります。
そして池。山の上なのに湧き水。雨乞いの神事が行われました。
ハウチワカエデでしょうか。木漏れ日に新緑が映えます。
距(きょ)が白いオオタチツボスミレ。
聖山に移動します。標高1447mの山頂。ほとんど車で登れてしまいます。
いい天気。景色を眺めます。この時はまだ合併寸前。坂井村、坂北村、本城村は現在筑北村になっています。
大岡の方へ下りて北アルプスを撮ります。残雪の後立山連峰です。
姫川源流に向かいます。白馬村から新潟県糸魚川市に流れる姫川。その源流は意外にも国道148号線から程近い場所です。
整備された歩道を行くとスミレサイシンが咲いています。
ヒガゲスミレ
そして、ニリンソウ…
いっぱい咲いています。
ワサビ
またオオタチツボスミレ。
近くの親海(およみ)湿原ではミツガシワが咲き始めています。
小谷(おたり)へ移動して、今日は車中泊です。
三国山と群馬の巨木
八ッ場(やんば)ダムで話題に上る吾妻川沿いは真田氏も利用した古い街道。
特別有名なものはありませんが、多くの史跡が点在しています。
長野原町の王城山神社に寄ってから王城山に向かいます。
盛りは過ぎて咲き残るカタクリ。ヤマエンゴサクがいっぱいです。
フイリヒナスミレ エイザンスミレ
花を見て、御塚(おつか)の石仏群やイタヤカエデの巨木を見たら移動します。
村主の大ケヤキ
幹回り7.2m。推定樹齢600年。月夜野の村主(すぐろ)八幡神社にて。
早朝出発。途中から雪道。三国峠を経て三国山山頂へ。
春霞。遠望は利かないものの、風はなく、穏やかな天気です。
登りも下りもちょっとうんざり。
山を下りて渋川の雙(そう)林寺へ。旧子持村。子持山の山麓です。
ムラサキサギゴケ
境内は花盛り。
ジュウニヒトエ アカネスミレ
幹周り6mの雙林寺のカヤ。移動して群馬の巨木を巡ります。
横室の大カヤ 幹周り8.1m。推定樹齢1000年。前橋にて。
萩原の大笠松 幹周り6m。推定樹齢430年。高崎にて。
連取(つなとり)の松 幹周り4m。推定樹齢300年。伊勢崎にて。
浄蔵寺の大イチョウ 幹周り12m。推定樹齢300年以上。太田にて。
’05. 4.29.~30.に巡った時のものです。もう12年も経ってしまいました。老木たちは今も元気でしょうか。今年の残雪の具合はどうでしょう。
じいとばあー御堂山
長野・群馬県境の内山峠から下仁田へ向かうと、『じいとばあ』という食堂があります。老夫婦が営む家庭的な店、…なのでしょう。でも私が注目してしまうのはその店の奥に見える山。樹林の稜線にそそり立つ岩、『じいとばあ』と名付けられた奇岩です。
ヒカゲスミレ
しばらくは林道歩き。早速すみれたちが咲いています。
マルバスミレ
エイザンスミレ
アカネスミレ
山道に変わり、木々は芽吹きの頃…
すみれ以外にはイラクサ科の…
カテンソウ
稜線に突き上げると分岐。左、じいとばあに向かいます。
アカヤシオの咲くこたつ岩を巻きます。
その先に現れる、…じいとばあ
ちょっと取り付いてみたものの、…登れそうにありません。
きのこ
芽吹いて花咲き始める…
ウリハダカエデ
途中で見たのとここで見たもの。感じは違うけど、どちらもフモトスミレか。
こたつ岩の先に御堂山を確認して分岐に戻り、山頂へ向かいます。
標高878mの御堂山。山頂からの妙義山はこんな感じ。帰りは別ルート。
シロバナエンレイソウ
キブシ
じいとばあ。こたつ。…民話の世界。きっとそんな昔話がありそうで、図書館で調べたりもしたのですが見つかりません。地元の人も知らないようで…。
紙媒体の『ひねもす通信』を17年続けています。私一人で撮影、編集したものです。その中から今の季節の記事を編集し直して掲載しています。
大霧山
昔々、ダイダラボッチが奥武蔵にやって来て休憩を取りました。笠を脱いで置いたのが笠山。蓑を脱いで置いたのが蓑山。腰を下ろしたのが定峰峠。お腹が空いてお粥を煮たのが粥新田(かゆにた)峠。食べ終えて箸を立てて置いたのが二本木峠。くしゃみをして唾が飛んで霧になった辺りが大霧山。…なんだそうですよ。
マムシグサかと思ったら…
ミミガタテンナンショウ
仏炎苞が左右に張り出しています。
たくさん咲いていても都合よくまとまっていてはくれません…
アケボノスミレ
エイザンスミレ
地味に咲くのは…
クロモジでしょうか。
植林の道
タチツボスミレ アカネスミレ
フイリヒナスミレ
咲き始めたばかり…
埼玉県ときがわ町から白石峠経由で定峰峠へ。ここで車を置いて歩きます。登り1時間40分ほど。標高767m。展望はあまりよくありませんが、霞む両神山と夕日を眺めました。 ’05. 4.21.